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【剣道】技のレシピ:仕掛け技と応じ技の使い分けで勝利をつかめ

剣道
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第1章 「仕掛け技」の基本と種類

仕掛け技とは何か?

 仕掛け技とは、剣道における「先の技」のひとつで、試合において相手よりも先に攻撃を仕掛ける技術を指します。この技術は、相手の動きを読むだけでなく、自分自身の攻めの態勢を整えて相手を制することが重要です。仕掛け技は「先々の先」や「」の心持ちが求められ、積極的な攻めの姿勢を表現する技でもあります。早いタイミングで決まれば相手に大きなプレッシャーを与え、試合の流れを掌握することができます。

代表的な仕掛け技の種類:出ばな技、払い技、かつぎ技など

 仕掛け技にはいくつかの種類が存在し、それぞれが異なる場面で使われます。たとえば、「出ばな技」は、相手が動き始める瞬間を狙って先に打突を仕掛ける技で、スピードと反応力が必要です。「払い技」は、相手の竹刀を横に払うことで相手の攻撃を無力化し、その隙を突いて打つ方法です。一方、「かつぎ技」とは、大きく竹刀を動かして相手の意識を揺さぶり、打突を決める技です。これらの仕掛け技は剣道においてバリエーションを増やすだけでなく、相手に意表を突かせるための戦略技でもあります。

仕掛け技を決めるための間合いとタイミング

 仕掛け技を成功させるためには、間合いとタイミングの判断が欠かせません。剣道では、相手と自分の距離や状況を瞬時に判断する力が求められます。例えば、出ばな技の場合、相手が前に出ようとした瞬間の動きを捉える必要があります。また、払い技では、相手の竹刀が十分に動くタイミングを見計らうことがポイントです。間合いが適切であれば、無駄な動きを削減し、確実な打突に繋げることができます。正確なタイミングを習得するには、稽古を通じて実戦感覚を養うことが重要です。

仕掛け技に必要な基本動作と稽古法

 仕掛け技を習得するためには基本動作を理解し、それを鍛える稽古が欠かせません。仕掛け技では、正確な足さばきや竹刀の操作が求められます。特に「すり足」を用いたスムーズな移動や、竹刀の「鎬(しのぎ)」を活用する技術が重要です。稽古では、反復練習を通じて動作の精度を高めることが基本です。具体的には、素振りや相手との実践稽古を組み合わせ、タイミングや姿勢をチェックしながら技を磨くことが求められます。さらに試合形式の稽古を取り入れることで、実践的な感覚を養うことができます。

仕掛け技を試合で活用する際の注意点

 仕掛け技を試合で活用する際には、いくつかの注意点があります。まず、自分の動きを相手に予測されないようにすることが重要です。同じタイミングや方法で技を仕掛け続けると、相手に読まれやすくなります。また、仕掛け技は攻撃的な技である一方で、反撃を受けやすいというリスクも伴います。そのため、不用意に攻め込むのではなく、竹刀を構えた状態で相手を観察し、慎重に攻撃のタイミングを図ることがポイントです。最後に、試合後は振り返りを行い、自らの技の成功率やタイミングの調整点を確認することでさらに技術を向上させることができます。

第2章 「応じ技」の基本と種類

応じ技とは?

 応じ技とは、剣道において相手の攻撃を巧みに利用して反撃する技術のことを指します。仕掛け技が先制攻撃を目的とするのに対し、応じ技は「後の先」の考えを基本とし、相手の動きを読み、こちらに有利な状況を作り出すことが重要です。剣道の応じ技には、多様な種類が存在し、それぞれ独自の状況で効果を発揮します。

代表的な応じ技の種類:返し技、すり上げ技、抜き技など

 応じ技にはいくつかの代表的な種類があります。たとえば、返し技は、相手の攻撃を受け流しながら直後に反撃する方法で、面返し胴などが有名です。すり上げ技は、竹刀の鎬を使って相手の攻撃を滑らせ、攻撃をかわしながら直後に自分の打突を決めます。また、抜き技は相手の攻撃を紙一重でかわし、その隙に相手の打突部位を狙う技術です。これらの技を状況に応じて使い分けることで、試合や昇段審査で大きな成果を上げることができます。

応じ技を成功させるポイント

 応じ技の成功の鍵は、相手の動きを正確に予測し、適切なタイミングで対応することです。相手の技が仕掛けられた瞬間を逃さず、自分の技に転換するためには、観察力と瞬発力が求められます。また、竹刀の正確な操作と柔軟な足さばきも重要です。相手との間合いを見極めることで、無駄な動きを減らし、効果的に応じることが可能になります。

初心者でも簡単に使える基本的な応じ技

 剣道初心者にも比較的取り組みやすい応じ技として、基本的な抜き技と返し技が挙げられます。たとえば、相手が小手を打ってきたときに、大きく振りかぶって小手を抜いて、相手の竹刀が下っている間に面を打つ「小手抜き面」や、面を打ってきた際に胴を返す「面返し胴」は、比較的簡単な動作でありながら効果的な技です。練習では相手の打突に合わせるタイミングを繰り返し確認し、動作を身体に覚え込ませることが大切です。初心者がこのような基本技を習得することで、少しずつ応じ技の幅を広げることができます。

応じ技を極めるための稽古方法

 応じ技を極めるためには、日々の稽古で実践的な体験を積むことが欠かせません。その際、相手の動きをよく観察することを意識しましょう。まずは、技を決めるまでの流れとタイミングを徹底的に体に染み込ませるために、ゆっくりと、動作の確認をしながら繰り返し稽古をします。技の流れとタイミングがつかめてきたら、徐々にスピードを上げていきます。スピードを上げたときに上手く打てない場合は、「竹刀操作」か「体さばき」のいずれかに修正点があるはずです。自身の打突の精度を高めるため、正確な構えや足さばき、竹刀の使い方を基礎から見直してみましょう。

 稽古である程度応じ技を打てるようになってきたら、次は試合形式の稽古で実際の試合を想定し、相手の攻撃に応じる稽古を行いましょう。たとえば、面に対する応じ技を狙うとしても、稽古では相手が面を打ってきてくれるという約束のもとに稽古しているから、応じることができるかもしれませんが、実践では、相手は面に来るのか小手に来るのか、違う技で来るのかわかりません。打ち気を察知して、その技に対して、瞬時に応じ技の判断をしなくてはならないので、その判断力を磨くためには、やはり地稽古や試合形式などの稽古を重ねることが大切です。

 応じ技は、「後の先」の技ですので、相手の打突を待って打つ技ではありません。待つことによって判断が遅れて打てないという結果に繋がります。自分から相手にプレッシャーをかけて、相手の技を引き出すという事を念頭において、常に稽古を行うことが重要です。

 なかなか上手くいかないときは、その技を得意としている人の動きをよく観察したりして、自分とどこが違うのかを考えてみるなど、課題を改善していきながら精度を高めていきましょう。

試合状況による技の選択ポイント

 剣道の試合では、試合状況に応じて仕掛け技と応じ技を的確に選択することが重要です。例えば、試合序盤で互いに間合いを探っている段階では、果敢に仕掛け技を打つことで主導権を握ることができます。一方、相手が攻撃に転じてきた場合には応じ技を巧みに取り入れることで、相手の打突を封じながらポイントを奪うチャンスが生まれます。

 また、試合においては「三つの先(せん)」が技の選択を判断する大きな基準となります。「先々の先」で積極的に仕掛け技を狙うか、「後の先」で応じ技を選ぶかは、相手の状態や自分の得意な技に左右されます。こうした状況判断を瞬時に行う感覚を磨いていくことが、試合での成功につながります。

相手の動きや間合いに応じた技の活用法

 仕掛け技や応じ技を適切に活用するためには、相手の動きや間合いを正しく読むことが求められます。例えば、相手が間合いを詰めつつある場合は、出ばな技のような仕掛け技を狙い、相手よりも先に動くことを心がけます。一方、相手が面打ちや小手打ちを仕掛けてきた際には、すり上げ技や返し技といった応じ技を利用し、相手の攻撃を逆利用して得点を狙うことが有効です。

 間合いは剣道にとって命ともいえる要素であり、相手のリズムや竹刀の動きを観察することで技の適切な選択を行うことができます。自分の攻撃の「間(ま)」を意識するとともに、相手の間合いに入りすぎない冷静さが必要です。

仕掛け技から応じ技への切り替えのタイミング

 試合では、仕掛け技と応じ技をうまく切り替えることで多彩な戦術を展開できます。例えば、仕掛け技で攻めた結果、相手の反応が見えた場合には、その反応を利用して応じ技に切り替えるのが効果的です。特に、仕掛けた技が空振りに終わった場合でも、すぐに抜き技や返し技を使うことでカウンターを取ることが可能です。

 切り替えを成功させるポイントは、相手の次の反応を即座に予測し、動きに無駄がないようリカバリーすることです。そのためにも、自分の技を瞬時に修正する力を培う練習が欠かせません。

技の組み合わせで多様性を持たせるコツ

 仕掛け技と応じ技を単独で使うのではなく、組み合わせることで相手の予測を外し、多様性のある戦い方が可能になります。例えば、出ばな技から次の応じ技への流れを考慮した練習を行うことで、速い切り替えができるようになります。面を打ってすぐに押し切るように胴打ちを狙ったり、応じ技としてすり上げ技を使いつつ間合いを詰めて次の攻撃に備えるといった工夫も重要です。

 また、技の組み合わせを磨く過程で、相手から見てどんな展開が読みにくいかを意識すると、さらなる練磨が期待できます。技のバリエーションを増やすことは、剣道において勝利への道を広げる大きなポイントとなります。

まとめ

 今回は仕掛け技と応じ技について書いておきました。技の成功率を高めるには、基本動作の反復稽古に加えて、フィードバックを取り入れた効率的な練習が有効です。稽古では、仕掛け技や応じ技それぞれの動作を正確に習得するだけでなく、試合形式で動きながら使う実践的な練習を行うことが大切です。

 特に動画撮影や指導者からの具体的なフィードバックは、自分の動きの改善に直結します。例えば、自分の仕掛け技が単調になっていないか、応じ技のタイミングが適切であるかを確認することで、一つ一つの技の完成度が上がります。また、技を選択するための判断力を強化するために、疑似試合で多種多様な状況を体感することも有効です。

プロフィール
MUNASHI〈34〉の剣
MUNASHI

はじめまして。サイト管理人の「三四(MUNASHI)」と申します。

私は小学から高校まで剣道を続けて高校三段取得を最後に、剣道から離れておりましたが、40歳を機にリバ剣の仲間入り。

大人になって改めて始めた剣道の世界は、体力的にも精神的にも厳しいところはありますが、それ以上に自分や子供たちの成長を手に取るように感じられるので、再開してよかったと心から思っています。

このブログでは、剣道初心者やブランク剣士・リバ剣士さんたち向けに、MUNASHIが日ごろから剣道を通じて学んだことをアウトプットしながら読者の皆さんと一緒に成長していくことを目的として書いております。

どうぞよろしくお願いします。

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