第2章:竹刀のタイプから自分に合ったものを探す

第1章では竹刀の基本的なことについて説明しました。年齢によって使える竹刀のサイズは決まっているんですが、同じサイズの竹刀でも、好みによってさまざまなタイプの竹刀があるんですよ。ここからはいろんなタイプの竹刀を紹介するので、自分に合いそうな竹刀を探してみてくださいね。
竹刀のタイプはいろいろある
竹刀はサイズ以外にも用途別に様々なタイプが作られています。 古刀型・小判型・実践型・柄太・柄短・胴張型・立面削りなどがあり、稽古向け・試合向けをはじめ、自身の剣道に合った竹刀を探してみるというのも楽しさ・奥深さの一つになります。
私がリバ剣を始めるにあたって、購入したのは武道具店で一番安かった桂竹の39。高校生で引退した際は38までしか使っておりませんでしたので、当然39の竹刀を振るのも初めて。このころは、恥ずかしながら、竹刀にもいろんな形があるなんて知りもしませんでした。
しばらくして、次に私が購入した竹刀は「小判型」でした。小判型とは柄の部分が下から見ると小判の形になっていて、竹刀を持った時に正しい手の内で構えやすくなります。これはお子様用も探せばあると思いますので、どうしても竹刀を横から握ってしまう癖のあるお子様の手の内を矯正するのに良い竹刀です。
しかし、この小判型にはデメリットもあります。竹刀は4本の竹を組み合わせて作られていますので、通常の竹刀であれば、柄の部分の形は丸いので、どれか一本が割れたり、折れたりしても、ほかの竹刀のパーツと組み替えることが容易にできます。ところが、小判型をはじめとした、柄部分の形が加工された竹刀は、上下左右形が異なるため、組み換えなどのメンテナンスがしづらいのです。
購入時に節の位置が同じくらいの竹刀を探して、2本購入しておけば、メンテナンスも可能ですが、余りおススメは出来ません。
それぞれの剣道のタイプや悩み、癖などによって変わりますので、どのタイプの竹刀がピッタリという診断は難しいですが、一番は近くの武道具店で実際の竹刀を振ってみるのが一番だと思います。近くに武道具店がないという場合は、竹刀の特性を見てしっくりくるものを試してみるしかないでしょう。
以下に、大まかなタイプ別診断を掲載しておきますので、竹刀選びの参考になれば幸いです。

種類がこんなにあるんですか~?どのタイプが自分にあうのか迷ってしまいますね
普及型
最もオーソドックスなタイプの竹刀です。当たり障りがなく、初心者から高段者まで広く使用されています。最初は標準的なこのタイプで稽古を始めてみるのが良いでしょう。耐性も比較的高く、価格も安いものが多いので、稽古でバンバン使えます。汎用性が高いので、組み換えやメンテナンスもしやすいです。剣道をしている方の大半はこのタイプを使っているのではないでしょうか。
小判型
柄が丸ではなく、縦長の小判のような形に削られた竹刀です。小判型にすることで、竹刀を自然と上から握ることができるので、刃筋正しく打突することができます。始めたばかりのお子様や初心者の方が、正しい手の内を習得するのにおススメの竹刀です。普及型と比べても耐久性は変わりませんが、組み換えのメンテナンス性は落ちます。
八角型
柄が丸ではなく、八角形に削られた竹刀です。八角型にすることで、それぞれの角が手の内にかかるので、独特のフィット感をもたらしてくれます。八角小判型や柄太八角実践型など、様々な組み合わせの竹刀があります。
胴張型
鍔元に近い節の部分を大きく張る加工を施した竹刀です。普及型と比較して重心が手元寄りになるので、剣先が軽く感じられるのが特徴です。早く振りたい、手数を増やしたい、出頭や応じ技を得意としたいという方におススメです。やはり組み換えのメンテナンス性は落ちます。
実践型
胴張型同様、鍔元の節を太くし、さらに、剣先側を細く削って仕上げた試合向けの竹刀です。剣先が軽く感じられるので、捌き技や巻き技、返し技、応じ技などスピードを重視するタイプに向いています。高校生や大学生、20代前半の若手といった、スピードがある現役選手が使用しているようです。普及型と比較すると耐久性やメンテナンス性が落ちます。
柄太型
実践型同様、手元重心で、剣先を軽くし、さらに柄も一回り太くしたタイプの竹刀です。様々なタイプの竹刀の中でも、最も振りが軽く感じられるとされる型になります。近間での手数を増やしたり、出頭や応じ技のスピードと冴えを出したいが、実践型では柄が細すぎるという方に向いています。
古刀型
全体として、太さが均一な仕上げになっていて、剣先に重さを感じさせるタイプです。手数を抑えてどっしりと構え、崩れず、相手の中心を割って一撃で仕留める剣道をされる方に向いています。剣先の重さを活かして伸びのある面を打てます。高段の先生方にもよく選ばれる竹刀です。
柄細型
柄太型の逆バージョンですね。普及型よりもさらに柄を細く仕上げることで、女性や手が小さくて、普及型でも握りにくいという方に人気の竹刀です。胴張部分だけを太くした実践型との組み合わせもあるので、実際に持ってみて、しっくりくる方には手放せない竹刀でしょう。
柄短型
竹刀を持った時に柄が余ってしまうという方には、柄の長さを短くした柄短型があります。柄を短く持つことで、間合いを遠くすることもできますので、遠間からの飛び込み面など跳躍力に自信がある型にもおススメです。
上達型(真剣柄型)
さらにこだわるあなたにご紹介したいのが「上達型(真剣柄型)竹刀」です。これは京都東山堂「剣道防具工房 源」さんの特許商品で、「竹刀は刀である」という原点に立ち返って、日本刀の作りを模して開発された、新しいタイプの竹刀になります。気になる方はぜひお試しあれ。
京都東山堂「剣道防具工房」源の中太タイプの上達型竹刀はコチラ
京都東山堂「剣道防具工房」源の柄太タイプの上達型竹刀はコチラ
なんと、京都東山堂「剣道防具工房」源さんでは、自分のお気に入りの竹刀も購入時に追加で「上達型」に加工してくれるサービスがあります。

まずはオーソドックスで価格もやすい普及型竹刀がいいのかな~
何かおススメはありますか?

そうですね。まずは普及型竹刀でいいと思いますよ。あと、初心者の方は素振り用として小判型の竹刀の購入をおススメしています。小判型で手の内をしっかりと覚えると、変な癖がつきにくくなるので、ぜひお試しください。
試合に沢山出たりするようになってきたら、実践型など自分の得意技などにあった竹刀をいろいろと試してみるのもいいと思います。
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