問9 「攻め・崩し」について説明しなさい
MUNASHI的解答例(全日本剣道連盟模範解答参考)
「攻め」とは、「こちらの動きに対して、相手の心を動揺させ、身体を反応させるもの」であり、その反応が「構えの崩し」を生じさせる。攻めによって相手の構えが崩れたところを打突することが大切である。
相手を崩す攻めには次のような方法がある
足で攻める | 相手よりも先に、間合いを詰めていくためには、まず右足を使った攻めを工夫す相手の構えを崩して打突の機会を作る |
剣先で攻める | お互いの竹刀に対して「触れる」「押さえる」「払う」「はじく」「張る」「捲く」といった剣先の動きによって、相手の剣先を中心から外して打突の機会を作る |
技で攻める | 相手が打突しようとする先に、自分から積極的に技を仕掛けることでによって機先を制し、相手の構えを崩したり心に動揺を与えることで、自分に有利な打突の機会を作る |
気で攻める | 相手が打突しようとする兆しが出る前に、”打つぞ、突くぞ、抜くぞ”という強い気迫で相手の打ち気を封じたり、削ぐなどして勝機を作る |
問10 一本打ちの技について説明し、「指導上の留意点」を述べなさい
MUNASHI的解答例(全日本剣道連盟模範解答参考)
一本打ちの技とは、自分の攻めに対して、相手の剣先や手元が変化し、構えがくずれて隙が生まれたところを直ちに打突する技である
- 剣先が下がったとき「面」「突き」
- 剣先が上がったとき「小手」
- 手元が上がったとき「胴」
- 剣先が左に開いたとき「面」「突き」
- 剣先が右に開いたとき「小手」「面」「突き」
指導上の留意点としては下記の通りである
- 一足一刀の間合いから打突させる
- 振りかぶりと打ちが一拍子になるように打突させる
- 打突部で打突部位を正確に打突するようにさせる
- 気剣体一致の打突が出来るようにさせる
- 必ず残心を示すようにさせる
【全日本剣道連盟学科審査解答例より引用】
問11 「二段・三段の技」について説明し、「指導上の留意点」を書きなさい
全日本剣道連盟模範解答例
最初の部位を打突して、これによって相手が変化し、隙が出来た部分を続けて打突する。また、遠間で一本打ちの技を仕掛けられない場合や、相手に隙がなくて打突が出来ない場合に、最初の打突で打ち間に入って、構えを崩し、すかさず隙が出来た部位を打突する技も二段技である。さらにその次の技を続けて出すのが三段技である。最初の打突による体当たりから、相手の隙をみて引き技をだす場合もある。
①二段の技
小手→面 小手→胴 面→面 面→体当たり引き技 面→胴 突き→面
②三段の技
小手→面→胴 小手→面→面 小手→小手→面 小手→突き→面 面→面→胴 突→面→胴 突き→面→面 小手→面→体当たり引き胴
指導上の留意点
連続して打突する場合でも、一本一本の打突が確実に有効打突となるようにさせる。最初は大きく、正確に、ゆっくり打突させ、錬度に応じて次第に速く連続して打突するようにさせる。また、次の打突へ容易に移行できるようにするために、左足の引き付けを早くさせる。
問12 「出ばな技」について説明し、「指導上の留意点」を述べなさい
全日本剣道連盟模範解答例
相手が攻め込もうとしたり、打突しようとする動作の起こり端を打突する技である
- 出ばな面
- 出ばな小手
- 出ばな突き
指導上の留意点
初心者の段階では、一足一刀の間合いで、相手が打突しようとして、右足を踏み出したり、剣先を上げた瞬間をすかさず打突させ、習熟するにつれて、攻防の中から心の起こりや動作の起こりを捉えて打突させるようにする。
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